Technique-600THz

前夜すべて

11.30

自分の肩を掠める何もかもが大なり小なり自分に関係のある時間を持つのだが、結局のところ、その両手に抱え切れるものだけに人は心を砕くことになる。両手の範疇を知らないままではあるのだけど……

 

 

 

最近は暦の話になりがちでした。でも思い返すと、1月末に既にもうひと月経ったの?!という驚きがあった気がするので、一年中こういうことを言っているのかもしれない。だいたいさぁ、1年が12ヶ月というのは人間が決めたことであって、年末ということに不必要に焦らされなくてもいいんじゃないんですか、植物だって昨日が12月31日で今日が1月1日なんて知らないわけだし(知ってるかもしれないけど)。

 

 

至る所で初対面の人に会う日だった。共通して感じるのがパワー!だった。強さとかではなくて、内向きではなく外向きに、しかも自然になんらかの気合い(?)を発している。新鮮な野菜に似ている。

 

コートがないのは心許なすぎてなんとかしないとな〜と思っていた。まさか道すがらの古着屋(しかもヘンテコな)で買うことになるとは。人と服を選ぶとあまり迷わなくて済むのでありがたい。

 

コーヒーを飲みすぎると胃に穴が空いてしまうので紅茶を飲むようにしている。限定デザインの缶とフレーバーにまんまと釣られて新しい茶葉を購入した。クリスマスが始まるとショーケースの内側も外側も赤と緑で埋め尽くされてしまって、なにもかも折り目正しく見えたりする。どうせ本当にクリスマスが来るあたりには、あ〜年末だな〜と思ったりするし逆に今煽りに乗っておくのもおもしろい。

 

 

 

絶望から抜け出ることが果たしてできるのだろうか、と思っていたけれど、実際は絶望とは関係のない時間と、絶望に関係のある時間が割合を変えながら流れているだけだった。絶望を少し忘れる代わりに、没頭するなんらかの対象が少し増えたりした。