Technique-600THz

前夜すべて

12.5

昼間でも暗い空だった。冷たい空気がやっと冬を肌に感じさせる。

 

バイト先が修羅場になってきており、それにつれて付き合いの長い同僚と目で会話できるようになってきた。互いに互いを頼りにするしかないので、それなりの関係が構築されていく。バイトは本業ではまったく無いので、密な関係を構築する必要がないし、そうあることはあまり都合が良くはないのだが、空疎なバイトとかいうもので日常に負荷をかけたく無いからこその連携が生まれている気がする。このクソみたいな労働で疲弊してたまるかというのを互いにうっすら感じている。吊り橋効果かもしれない。単純に、目をちゃんと見る人で、自然とこっちも目をみることになる。