Technique-600THz

前夜すべて

10.20

少し前から、ファッションショーの音楽をサーチしている。まだ全然まとまらないが、テクノ系、ダークアンビエント系、この辺りが顕著なタイプがまあまあある気がする。MIXはどのブランドもかなり明瞭でシャープな感じ。

 

 

色々なステージやショーをみながら、ああ、もうもしかしたら自分は、そこに立っている姿を最も見たい人のそれを見ることは叶わないんじゃないか、と思った。積み上がったあの人の矜持はズタボロに引き裂かれて、もっと動くはずのあの人の身体は鎧のようなスーツに納められて、もう根こそぎ奪われた気しかしない。今見てる人らのようにライトを正しく浴びることを、なぜあの人は許されないのか。

 

絶望とは自らの外ではなく内にあるので、世界に絶望しているのではなくて、本来的には自己に絶望しているのだ。

悔しさとかではなくて、怒りではなくて、復讐ではなくて、しかしそれらでないとは言えない感情が腹の真ん中にある気がする。内に篭って自分の感傷として永遠に処理するといった類の(真の芸術と呼ばれるような)、体の良い自己に落ち着く気はさらさらなくて、とにかく自分の身体が動いてくれと思う。全然見合わない。こんなことを味わわせておいて内に篭らせようなんて。