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音楽の何がこんなによいのかというと、今この瞬間の時間の膨らみ、聴いている自分には全く予測不能な豊かさが現れること、かもしれない。
描画されていく時間とその波とその後の軌跡を、今の自分と少し前の自分と少し後の自分が捉えていく、この体験を何にも替えがたいと思う。
すべての言葉、感情、強さ、弱さ、すべて人間由来の絡まり纏わり付くものから、音楽を聴くときは解放される。これを作って演奏して聴いているのは全て人間にも関わらず、自分や音楽家のありもしない純性を立ち上げる作用
ほんとうは全て捨てて澄んだ水と冷たい風と青い草木の匂いの中でコンマミリ秒を永遠に感じるほどの時間を生きていたいのだということ。
自分に向けられる全ての感情 それに耐えぬくよう鍛えた精神 獣性と理性の精妙な操作 誰にも何も言わせたくない自分の存在全て
最も恥ずべき悪徳、その言葉の汚い純粋さを和らげているのは物語の運びと仕掛けだと思う
Lily Chou-Chouの曲一曲が完全に腑に落ちたので、それだけでいいということにする
