Technique-600THz

前夜すべて

4.5

ほぼ夏の日差しの下、噴水の向かいで食べた天丼がおいしかった

こんな日は1日あるだけで満足

 

周りにいろいろなアンテナを張れる人がいて、かつそれを適度に出し合える距離感がある

 

なんとなく風邪気味なので葛根湯を飲んだ。漢方への信頼は積み重ねてきた年月への信頼に他ならない。多くの人間や動物が礎になりつつ、野生の研究が行われてきたということなのか

 

アルヴォ・ペルトのオルガン曲を初めて聴いた。教会ではないとはいえあんなに大きなオルガンを、その第一線で極めている人の演奏で聴けるなんて滅多にない。澄んだ静寂の中で聴きたかったなとつくづく思うし、教授の指先の拘りを音から聞き取りたかったと思う。集中的聴取の再検討、そして批判的アプローチのことを考えるのは近代以降の音楽を考える上で必須事項だけど、凪いだ状態でひとつひとつの音の行方を辿ることが必要なときもある。せめて、前半部分だけでもまっさらな状態で聴きたかった。そもそも、演奏の前後にどういうアクションが現場で起きるかによって、演奏の受け取り方が全く違うという聴取の文脈についてこそ、近代以降考えられてきたことではないのか。あの曲がミサのために作られた曲であり、祈りの広がりであることの一文さえ、どこにも説明はなかった。

 

バッハの前奏曲ニ長調BWV532-1、聴いてみたかったブクステフーデに影響され期の曲だったので、実際にオルガンで聴けて嬉しい。オルガン、意外と音の重なりが「混合」という感じだった。もっと層的なものだと思っていた。ふとすると濁って聞こえる気がするけれど、それでも正解なのかもしれない。